新公連の取組みの一つにソーシャルビジネス経営者合宿「こころざし」があります。
毎年夏に行われるこの合宿では、経営者だからこその悩みを共有、新公連コミュニティ内外の関係構築、社会課題事業が生まれる場、そして「コレクティブ・インパクト」の構想が生まれる場として行われています。

昨年の合宿に集ったのは、新公連の理事・幹事で、代表理事の駒崎弘樹(フローレンス)、藤沢烈(RCF)、小沼大地(クロスフィールズ)、白井智子(トイボックス)、工藤 啓(育て上げネット)、岡本拓也(ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京)、佐藤大吾(一般財団法人ジャパンギビング)、宮城治男(ETIC.)、鵜尾雅隆(日本ファンドレイジング協会)、関口宏聡(シーズ・市民活動を支える制度をつくる会)といったメンバー。そして正会員の方々などを含め総勢約100名超。社会課題の解決に取り組み、日本の未来を創ろうとしている熱い想いと活動をしてきた人たちが勢揃いしました。



合宿のオープニングは、全体セッションとして、駒崎さんからコレクティブインパクトについての共有。
新公連という存在自体もコレクティブ・インパクト的なものであり、ここに集まっている人たちも多くがそれを意識しているはず。インパクトを増やしていくことで、次のフェーズにいけるかもしれない。そのためにはまず実例を作り、成功事例を作ることが大切と話していきました。

日本におけるコレクティブインパクト事例として、今村久美さん(カタリバ)から海士町の事例、今井悠介さん(チャンス・フォー・チルドレン)から尼崎のコレクティブフォーチルドレンの事例が紹介されました。



その後はテーマ別分科会へ。行われたセッションは、「行政/政治連携」・「国際事業展開、国際協力NGOの学び」・「子どもの貧困・教育」・「ローカルから社会を変える」・「お金」・「人材」というソーシャルセクターにとってどれも重要なテーマ。
各分科会では、それぞれ一線で活躍している登壇者と参加者による熱い議論が交わされました。

二日間に渡って行われる新公連合宿。消極的な態度、否定的な姿勢などは一切無い、でも地に足の着いた人たちが集まって、未来についてひたすら議論していく二日間。普段はそれぞれが自分たちの現場で日々全力で、それぞれが違う社会課題の解決に取り組んでいるメンバーたちが集まる場。彼らは経営者としての苦労や悲しみ、喜びを共有できる仲間たちと時を共にして、笑いながら、でも前のめりで思い切り想いをぶつけ合う場となっていました。

問題が複雑化、深刻化している現在。
ほぼすべての参加者に共通する問題意識は、個々のプレイヤーが独立して活動しているだけでは「間に合わない」かもしれないということ。それくらい大きな課題を前にしていることを自覚したプレイヤーたちが、面となり束になって、コレクティブに前に進んでいくことで「間に合う」かもしれない。そんな明るい予兆を、集まった人たち全員で示しているようにも見えました。新公益連盟という団体に集うメンバー全員が、明るく、力強く、前に進んでいます。

昨年の合宿のレポートに関してはDRIVEに掲載して頂いたそれぞれのこころざしが集まる(=コレクティブ)と社会は変わる〜新公益連盟経営者合宿レポートをご覧ください。



ソーシャルビジネス経営者合宿「こころざし」は今年も行います。
この場でどのような構想が、事業が生まれるのか。合宿の様子はまたお伝えさせていただきます。